
カンボジアのプノンペンからチャリで走ること丸二日。
国境を越えいよいよ96か国目となるベトナムに入国。

ベトナムは日本人だとノービザで15日間滞在できる。
カンボジアとは微妙に雰囲気が変わった。
カンボジアは町を抜けると何もない平野が広がっていたのだが、
ベトナムは町を抜けてもずっと民家が続いていている。
つまり、ずっと町が続いている感じなのだ。
いい意味で田舎くさかったカンボジアとは違い、
タイとまではいかないけど、ちょっと都会な感じがするベトナム。
子供たちの声援が一気に減ってしまったのが、結構悲しい。
さて、変わったと言えば、飯も変わりまして。
いや、メニュー的にはほぼ変わらないのですが、
ベトナムに入ったら急に付け合わせに香草や菜っ葉が
皿に山盛りになって出てくるようになったのだ。

ベトナムの人たちは、
香草は味付けのワンポイントで使うのではなく、
ガッツリサラダ感覚で食べるようだ。
さすがに、今のオイラでは、
味が濃いバジルやミントを
ベトナム人のようにバリバリは食えないのだが・・・
スパイス研究家としては、
ベトナムを出る頃にはこれくらいの香草は
ペロリと食べれるようになっておきたいものだ。
さてさて、ベトナムに入った日の夕刻、
無事ベトナム南部の大都市ホーチミンに到着。

ホーチミンはバイクの交通量が半端ない

で、ホーチミンには、
実は、6年前ブラジルの弓場農場で
あの苦しくも楽しい農作業生活を共にした
ゴウくんが只今、暮らしてまして。
ホーチミンではそんなゴウくん宅にお世話になることになり、
ゴウくんとは、2010年4月以来となる6年ぶりの再会。

お互い変わってない・・・
と言いたかったところだが、

6年前、弓場農場で別れる時に撮ったゴウくん写真
いやはや、ゴウくんはもう結婚していて、
なんと1歳半の子供までいる。

めっちゃ変わっちゃったじゃんか。
さすがに6年という年月の重みを実感。
む~ん、相変わらずのブラブラ生活で、
変わってないのはオイラだけか・・・
ともかく、
6年ぶりの募る話を、ということで、
ゴウくんと、奥さんのアカネさんと、1歳半のカエデちゃんとともに
夕飯を食べながら語ることに。
「ベトナムっぽい食べ物が食べたい」
というオイラのリクエストに応えて連れてきてもらった店で、
出てきたのが、ベトナム流鍋料理。

いや、蟹ベースの鍋は普通にめっちゃ美味かったのですが、
味は、至って普通の鍋料理。
このレベルの鍋なら日本でも食べれそうなんですけど・・・
あまりベトナムを感じないんですけど・・・
と思うオイラの目の前に
ゴウくんが出してきたのが、卵。
ベトナムで卵と言えばピンと来る人は「ああ!」と思うはず。
そう、ホビロンです。
孵化寸前のアヒルの卵で、
割ると、すでにアヒルの子供の姿になっちゃっているモノが飛び出す卵なんですわ。

なるほど、これはめっちゃベトナム!
で、このホビロン、
通常はゆで卵状になっていて、
すでに死んでいるものらしいのですが・・・
なんと、今回、卵が生状態でして。
割ると、まさに孵化寸前のアヒルがそのまま飛び出てきたんですわ。
これだけでも、結構うへぇ~・・・って状態なのですが、
な、なんと、鍋に入れたそのアヒル、
ドクン、ドクンと動くじゃないですか!
「ギャー~~~!?」
思わず叫ぶオイラたち。
そのグロテスクな姿は、まるで、ナウシカに登場した巨神兵復活の図そのもの。
(あまりにグロテスクすぎて、写真ではお見せできません)
そして、何事かと駆けつけてきてくれた店員のお姉さんも
その動くアヒルを見て、
「キャー~~~!?」
え?これ、ベトナム人も驚くことなんすか?
通常、ホビロンから生きた状態でアヒルが飛び出すことはあり得ないらしい。
ゴウくんも、初めて見たと驚いていた。
そりゃ、店員さんが驚くくらいだから・・・
いやぁ、あまりの衝撃で、
思い出話どころではなくなってしまったオイラたち。
6年ぶりの再会のオイラたちから
再会話をかっさらってしまうほどのホビロン。
味はまぁ、めっちゃ美味いってほどではなかったんですが・・・
しかし、ゴウくん、リクエスト通りのベトナムの味をいただきましたわ。
って、いや、リクエストの期待を遥かに超える
これ以上ないっていうベトナムの味体験をさせてもらいましたよ。

卵と鶏肉の両方の味がして、それなりに美味ではあるのだが・・・出来立ての軟骨のコリコリ感と生えたての羽毛のシャリシャリ感のリアルさが、なんとも言えない食感で、心を複雑な気持ちにさせてくれる。
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