
一週間ほど前にポカラからカトマンドゥに戻ってきていたオイラ。
戻ってきたカトマンドゥでは、
今後の旅に向けて、必要物品を調達しているところでして。
さて、調達せねばならない必要物品の一つが、GPS。
買い替えたばかりのGPS eTrex20を、イランで盗まれて以来、
GPSなしで走ってきたので・・・
買わなきゃいけない・・・ん?
って、いや、実は、GPSは、なければないで、なんとかやってこれる、
むしろない方が旅が楽しくなるってことに気づいちゃったんですよ。
GPS、特に詳細地図を搭載したGPSを持っていたら、
道に迷わなくなる。
旅は道に迷ってこそ面白くなるのに。
人に道を訊いたり
想定してなかった素敵な場所に辿り着いたり
旅の醍醐味である
ローカルな人とのかかわりあいのキッカケとか、
自分の考えてもいなかったモノとの出会いのキッカケは、
道に迷うから生まれたりするものなのだ。
なので、
もうGPSはいらないかも、
なんて思ったりもしたのですが・・・
実は、GPSがないと困ることが一つだけありまして。
それは旅中の軌跡ログ。
GPSは軌跡ログを自動で取ってくれるので、
パソコンにログデータを読み込むだけで、
軌跡を地図に表記させることができるようになる。
一日移動した後、
自分がどこを通ってきたんだろうって、
地図にマッピングされた軌跡を見るのは、
旅してるなぁってことを実感する安らぎの時間だったんですわ。
が、GPSを無くしてからは、
その作業を手動でしなくちゃいけなくなった。
これ、手動でやると結構大変なんですよ。
手間暇かかるから、時間も結構とられちゃうし・・・
これをやり続けてたら、
安らぎの時間が、次第に苦痛の時間に変わってしまいまして。
いかん、この作業は楽しくないっ!
地図表記は出来なくてもいいので、
とりあえず、ログをしっかり取ってくれるGPS(ロガー)を買わなきゃっ!
ということで、
カトマンドゥに一軒だけあるというGPS取扱い店に行って
置いてあったGarminの一番安いeTrex10を購入。
このeTrex10は、前回購入したeTrex20の下位機種で、
今時9MB((9GBではなく、9MB!)しか内蔵メモリを搭載しておらず、
しかもSDメモリの拡張スロットもないという
詳細地図データなんて、とてもじゃないけど入れられないストイックなマシン。
実は最上位機種のGPSmap62scという
必要な機能は全部入っており、
カラー液晶で地図表示もばっちり、
メモリはふんだんに使え、
なんとカメラまで搭載されている
超便利機種も置いてあったんですが・・・
しかも、日本で買うより全然安く買えたんですが・・・

これはチョイスせず、
あえて一番機能のないマシンをチョイス。
ええ、上に書いたとおり、
オイラに必要なのは、ログとどれくらい走ったかを教えてくれる機能だけ。
それ以上の便利さは、旅の楽しさを阻害しちゃうからいらない。
(ちなみに価格はeTrex10が13,000ルピー、GPSmap62scが37,000ルピー)
道具ってのは、必ずしも便利なものがいいとは限らない。
そのことに無自覚だったり、注意して選択する意識を持たなかったりすると、
便利さに人生の楽しさを奪われてしまうことになりかねないのだ。
逆にいうと、そのことを自覚している人が、
人生の楽しさを損なわないモノの買い方ができるようになる。
それが買い物上手ってことなのかも。
まぁ、以前のオイラだったら、間違いなく便利なGPSmap62scを選んでました。
どんだけ人生の楽しさに鈍感な買い物下手だったんだって話ですわ。
人と道具の関係。
たぶん、この話もうちょっと続きます。
次回はおそらくカメラにまつわるエトセトラ。