
2015年はタブラで終わり、2016年がタブラで始まった。
師匠のところで大晦日の夜20時から新年の明け方5時まで
ぶっ続けで行われた年越ライブで
来場者の方々と師匠宅の手作り美味いカレーを食べながらニューイヤーのカウントダウン。

みなさま、あけましておめでとうございます。
ついに、この旅のラストイヤーを迎えてしまいました。
それにしても・・・
2015年を振り返ってみたら、一年365日のうち、チャリで走ったのはたったの3日だった。
しかも、その3日も宿からバス停や電車駅までのちょっとした距離を走っただけ。
もはや、チャリダーとは言えないよ(笑)
まぁ、しょうがないんですよ。
だって、この旅で一番やりたかったことに没頭した一年だったから。
2015年は、ご存知の通り、ほぼインド漬けだった。
124日をインドの打楽器タブラレッスンに費やした。
なぜ、そんなに?
それは、タブラに全ての答えがあったから。
タブラ修行が全てを教えてくれた。
タブラ修行がオイラが抱えていた悩みを全て解決してくれた。
旅で追い求めていた答えが、ここにあったのだ。
厳しいケド楽しい。
最高に幸せな時間だった。
そして、昨年末、レベル3に覚醒したのを実感できた時、
正直、旅はもうこれで終わっていいや、って思えた。
旅は満足して終えたい、
世界一周したら、もう、旅は充分だって思えるように、やりつくさなきゃ、
と、焦るココロがなかったわけではなかったから、
この境地に至れて、ホッとした。

・・・が、それは一瞬だけだった。
旅はもう充分?
そんなワケはないだろう。
レベル300を越えている
師匠たちの超絶プレイを見ていたら、
次の入り口が見えてきちゃったのだ。
日本で活躍するタブラ奏者ユザーンさんが、
今だに半年に一回はインドに戻りタブラの修行を続けている話を聞き、
あの域に達していながら、なぜまだ、修行するんかい?と最初は思っていたのだが・・・
その行動が、理解できた。
修行に終わりはないのだ。
修行山は登れば登るほど頂上が見えなくなる。
かつてのオイラは、この山を自分だけで登れると過信していた。
自分では登っているつもりで・・・登ってなんていなかった。
同じところをグルグル廻ってただけだった。
その山に登るには、道しるべとなる師匠が必要だったのだ。
そして、そんな師匠は一時いればいいっていう存在じゃないのだ。
ずっと必要な存在。
人生にはいくつになっても、ずっとそういう人をもつべきなのだ。
こんな旅は人生で一度キリ、
太鼓修行も今だからやれるんだ・・・
って思ってたんだけど、そうじゃないのだ。
これは、一度キリで終わらせられるものじゃない。
一生もの。
オイラの人生が続く限り<終わらない>。
いや、別に太鼓のプロになろうっていうんじゃない。
人生をより充実して生きるために、
生きているって実感するために、
自分のコアとなるものを極めたいだけ。
最初から分かっていたんだけどね。
オイラのコアは、太鼓(とカレーと餃子)だって。
それは旅をしても揺るがなかった。
でも、そのコアに入りこむための方法が分からなかったから、
グルグルグルグル廻ってた。
長い時間あてもなく彷徨ってた。
ひょっとしたら世界には答えはないのかも、と思い始めた終盤、
やっとインドで答えとなる方法をみつけ、コアに入り込めた。

チャリ旅、および世界一周旅は、ほぼほぼ満足している。
やりたいことはやりきった感がある。
行きたいところは行ききった感がある。
たくさんの人から、抱えきれないくらいの愛をいただいて、
むしろ満足感は、オイラの許容量を超えて溢れてすらいる。
が、太鼓修行だけは・・・まだまだ。
だって、コアに入り込めただけなのだ。
やっと太鼓のスタートラインに立てた感じ。
まぁ、スタートラインに立てたってだけでも相当充足感はあるんだけどね。
これまで、ラインすら見えなくてもがいていたから。
とにかく、
太鼓修行旅は、これで終わりじゃなく、これからが始まりなのだ。
だから・・・
インドにはまた戻ってくるよ。
ケシャヴ師匠、何度も何度でも、これからもお世話になります。
いや、インドだけでない。
セネガル、ブルキナ、ガーナ、トルコ、ブラジル、キューバ・・・
オイラの敬愛する太鼓の師匠がいるこれらの地には絶対また・・・
オイラの人生が終わるまで、定期的に戻り続けます、ハイ。
ストイックに太鼓修行をやり続けながら、
それを通じて、つながった現地の人たちとワイワイ楽しむ。
これが、オイラにとって、一番テンションがあがる旅のカタチ。
これからのオイラは、そういう旅をすると思う。
あれもこれも全部ではなく、シンプルに。
心躍るリズム音楽と、美味しい飯、
そして、それを一緒に楽しめる人たちがいれば、それだけでいい。
そういう旅を、まだまだ続けたい。
2016年元旦の初日の出。ガンガー沿いはフォグが深すぎて、太陽がなかなか出てきてくれなかったよ。ただし、<折りたたみチャリでの世界一周旅>は、
オイラの自分自身のケジメとして、あと9カ月で、(きっと)終えます。
2月、1年ぶりに相棒にまたがり、
タイから日本に向けてラストランを開始します。
そして、9月に日本に到着(予定)。
出発からまるっと8年間で、この旅は(たぶん)終わります。
そういう意味で、これからの9カ月は、この旅の終わりとなるエピローグ
・・・であると同時に、
次に待ち受けている新たな人生旅の素敵なプロローグにするぞ、っと。
Run to Happy Ending
And Go to meet the wonderful future
2016.1.1 インド、バラナシにて
バングラはミスティというスイーツも旅行者の間では有名でした。