
ネットで餃子について調べていたら
TripAdviserのInfoGraphicsに「世界の餃子」と称して
世界各国にある<餃子らしき食べ物>が紹介されていた。
ふむふむ、なるほど、
ココに載っているものは、だいたい食べてきたぞ
なんて、思いながら見ていたところ、
モンゴルのところで、目が止ってしまった。
「そういえば、モンゴルにもあるじゃないか!」
モンゴルには、<ボーズ>という
小麦の皮で挽肉を包んだ餃子らしき食べ物があるという話は聞いていた。
餃子らしき食べ物は自分の口で実際に食べねばと、猛省したばかり。
むむむ、中国に戻っただけでなく、このままモンゴルにもボーズを食べに行かねば・・・
なんて、思ったのだが、
よくよく調べてみたら、
中国の東北エリアには、モンゴル人が結構出稼ぎに来ているとのこと。
そして、大連には、
そういう人たちのための、モンゴル料理店があるらしいのだ。

ということで、ボーズを求めて、
大連にあるというモンゴル料理店<汗格尔蒙古大营>へ。
さて・・・ブログに載っていた場所に辿り着いたのだが、
それらしい建物が見当たらない。
ブログには、遊牧民のテントである<パオ(ゲル)>が右手に見える
なんて書かれていたのだが、そんなものは全く見当たらないのだ。
パオ(ゲル)、なんてあったら相当目立つワケだから、
すぐ分かるはずなのに、いくら探しても、ない。
ブログの情報がちょっと古かったから
潰れちゃったのかなぁ、と思ったが、
ボーズのために、簡単に諦めるワケにはいかない。
近くにあった売店のおじちゃんに、訊いてみることに。
すると、「ああ、この店なら、場所が移ったよ」とのこと。
おお!無くなったワケではなかったのか、よかった。
移った先は近くとのこと。
行き方をノートに書いてもらい、移転先を探すオイラ。

・・・が、またもや、それらしい建物が見当たらない。
目印として九州医院という病院があるということなのだが、
その九州医院が、めっちゃ探したのに、ないのだ。
時刻はもう14時。
腹が減って死にそうだ。
その時目に入ったのが、通り沿いにあった<BAOZIPU>というお店。
ボーズはもともと、中国の包子(パオズ)がもとになったらしい。
名前も、パオズがモンゴル訛りでボーズとなったとのこと。

しょうがない、今日はもう諦めて、
ボーズの代わりに包子で我慢しよう・・・

結構大きな包子を二つ食べたら、それなりに腹いっぱい。
まぁ、美味しかったし、とりあえず、満足、
と思って店を出て歩き始めたら・・・
九州医院があった(笑)

探し物が見つかるタイミングとは、えてしてこういうものだ。
諦めて、次の行動に出た途端に、諦めたモノが出てくる。
なので、探し物がどうしても見つからない場合は、
とりあえず、諦めてみるってのが、最良の手だと思います、はい(笑)
さて、お目当てのモンゴル料理屋は、九州医院の裏手にあった。

パオではなく、こじんまりした建物になっていた。
看板の名前も違ったものになっているので、
こりゃ、オイラだけで探しても絶対に見つからなかったよ。
おじさんに感謝感謝だ。

で、早速ボーズを注文。
すると、お茶と前菜が出てきた。
お茶は、モンゴル流ミルクティーの奶茶。
しかし、このミルクティー、なんとしょっぱい。
どうやら、ミルクと塩、そしてバターを入れて煮込んだものらしい。


そして、前菜は、草原の草という韮っぽいクセのある青菜の和え物。
これがなかなか美味い。

で、しばらく待って出てきた待望のボーズ。

皮は相当厚く、具は肉のみ。
包子が起源ということなのだが、発酵はしておらず、皮にふっくら感はない。
そんな皮を噛むと、中から、あぶらっぽい肉汁がジュルッっと出てくる。
餃子や包子というより、ジョージアのヒンカリに似ているかも。

なるほど、これがボーズか。
草原の草と一緒に合わせて食べると
韮肉餃子っぽくなって美味さが倍増。
肉だけだと、羊臭さがあるのだが、
草原の草と一緒に食べると、その羊臭さが消えるのだ。
う~む、これ、別々にしないで、始めから混ぜて作ればいいのに。
ボーズが衝撃的に美味しかったら、
本場の味を食べにモンゴルまで行かねば、と思っていたのだが・・・
そこまでモチベーションを上げてくれる味ではなかったかな。
あ、普通に美味しかったですよ。
マトン肉好きで、しかも、マトン臭さがたまらないって思っている人なら、
おそらく大好物になるであろう味。
ラムならまだしも、オイラはそこまで、マトンに思い入れがなかっただけ。
隣のテーブルで、モンゴルの人たちと思われるグループがパーティをしていた。モンゴルっぽい食事風景が垣間見れて、なかなか興味深かった。ふ~、とにかく、ボーズが食べれてよかったよ。
ドイツのマウルタッシェンとか、
知らずにスルーして来たものはいくつかあるのだが、
まぁ、オイラ的に気になっていた世界の餃子は、
これで、ほぼほぼコンプリートだ。