
いよいよ、最終日。
朝、宇野さんたちと一緒に朝飯を食べた後・・・

みなさんと一緒に、高遠のとある山の中へ移動。


ここには、宇野さんが主催する高遠町の農業コミュニティの皆さんが耕す畑がありまして。
ちょうどここで、
自然の中にある若い森をモデルに、
果物や野菜が育つ森のような畑を自然の力をかりながら作る
<フォレストガーデン>
という新しい農業形態を探るワークショップの開催時期だったんです。

<フォレストガーデン>・・・
全く知らなかったことだったんだけれども、
実際にこの目で見て、話を聞くと、俄然興味が出てきた。

自然と人間の共存。
都会に居るとついつい忘れがちな生き物としての営みが、
ここには当たり前のようにある。

実は、昨日の夜も、ただ、かくし芸大会な宴会をしていたのではなく、
<フォレストガーデン>の真面目な話も繰り広げられていたんです。
子どもたちに引き継げる持続可能な自然との共生環境をつくるにはどうしたらいいのか等々・・・

そんなワークショップに刺激され、
旅を中断してこのままココで<フォレストガーデン>な生活を!
なんて思わされたりしちゃったりして。
流されやすいんです(笑)
まぁ、旅は、出会うものに刺激を受けるためにやっているようなものですから。
流されちゃってもいいんです。
が、とりあえず、この旅のケジメをつけるべく、
泣く泣くみなさんとお別れ。

高遠を走り始めることに。

ちなみに、高遠町は、
日本で最も美しい町連合に認定されている町。
確かに、緑豊かで、めっちゃチャリ走りが心地よい。

そんな高遠を激走。
いよいよ杖突峠へ突入。
上り坂がキツくなってきた。

そして、峠の頂上へ!




眼下に見える諏訪湖盆地のパノラマ風景が圧巻。


さて、ここでコーヒーブレイク。
安田さんの奥さんから直伝してもらった
イタリア仕込みの安田さん宅の美味しい淹れ方で、エスプレッソ。



下りはあっという間で・・・


諏訪湖盆地に到着。
せっかくなので、諏訪大社へ。




そして、ランチ。
寄ったのは、餃子屋さん。
最後まで、餃子。
ふふふ、この旅はカレーと餃子三昧なのだ。


そして・・・ついに、諏訪湖畔に辿り着き・・・

ゴーーーーール!!!
横山さんと斎藤くんと、ハイタッチで喜びを分かち合う。

長かったようであっという間だったこの8日間の長野旅が終わった。
朝日村でスプーンを作ったのは遥か遠くの日だったような気もするのだが、
それでいて、スプーン職人の谷口さんとは昨日会っていたような気もするという
この不思議な時間感覚。
と、そんな感傷にひたっていたら、
「キミたちドコカラキタノ?」
と、片言の日本語で話しかけられた。
諏訪湖に旅行に来たブラジル人のおじちゃんおばちゃん達だった。
自転車を囲んで盛り上がっている僕らが気になって
声をかけてきてくれたのだ。

こういう時、
日本の人たちって、割りとスルーする人が多いんだけど、
ラテン系の人たちは、必ずと言っていいくらい声をかけてくる。
「どこからきたんだ?」
「お前の名前はなんていうんだ?」
中南米で幾度となく繰り返された質問が、
彼らの口からも出てきた。
懐かしさとともに、
嬉しさがこみ上げてきて、
思わず涙が出そうになる。
なんてことはない質問なのだが、
<質問してきてくれた>ってことが嬉しいのだ。
「フォト!フォト!(写真を撮ろう!)」
とひとしきり盛り上がった後、
笑顔で
「Boa viagem!(ボア ヴィアージェン/よい旅を!)」
と握手して別れる。
時間にしてホンの数分の時間だったんだけども、
なんだか妙に心が暖かくなる出会いだった。
それにしても、ゴールで、ブラジルの人たちと遭遇するってのが、
なんだか、この旅っぽくて、面白い(笑)
さてさて、最後は温泉で旅の疲れをねぎらい、
心も身もホッと一息。

というか、よくよく振り返ってみたら、
この旅は、どこへ行っても、ホッとさせられっぱなしだった。
帰国して一年、
なんとなくやりたいことはあるものの、
具体的に行動にうつせなくてモンモンとしていた心を
吹き飛ばしてくれる出会いで満ち溢れていた。
そうだ、こういうことをやりたかったんだ。
みなさんの背中を押そうと思って始めたプロジェクトなんだけど、
実は、自分の背中が一番押されたという(笑)
そして、背中を押されて気づいたのは、
やっぱり、実際に訪れてこの目で見て、この耳で聞き、自分で体験しないと、
わからないってことだった。
そんなこと、世界旅で充分に分かっていたはずだったんだけど・・・
知っているはずの日本も、
知らないこと、もしくは勘違いしていたことだらけだってことを思い知らされた。
木工細工の楽しさ、
日本式古民家をリノベーションして作られた宿や食堂の居心地のよさ、
シャッター商店街が活性化プロジェクトにより空き家ゼロになった町の活気、
目的を持って世界へ飛び出し、修行した成果を持ち帰って日本で活動している人たちの輝き、
自然と共生をはかって生きている人たちのたくましさ、
野菜をはじめ、地産食物の美味しさ・・・
そして、無邪気で自分勝手で興味のあるものにどこまでも食いつくのは、
日本の子どもたちも同じなんだなぁ、と。
<だったら、走ればいいじゃん。>プロジェクト、
続きます(たぶん)。
お呼びがあれば、次はアナタの町へ。
一緒に<だったら、走ればいいじゃん。>体験をしましょう!
日頃の生活になんだかなぁ、と少しでも思っている人、
忙しすぎてこのままでいいのかと思っている人、
何かしたいんだけど何をしていいのか分からない人、
だったら、
走ればいいんです!!!
面白くて、刺激的な、素敵な出会いが待ってます。
その出会いが、次への道を示してくれることでしょう。
僕は、この旅で、素敵な出会いに導かれまくりでした。
この旅で出会った多くの出会いに感謝!
そして、このプロジェクトを知って、一緒に楽しんで、
少しでも心が動いてくれた人がいたならば、これ以上の喜びはないです。
では、また次の<だったら、走ればいいじゃん。>で、お会いしましょ~!

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