
ハンピから寝台列車に乗って12時間。


寝台車両は上の段のベッドだった。寝心地はまぁまぁ。
南インド4番目にして最後の州であるアーンドラ・プラデーシュ州の州都
ハイデラバードにやってきました。

実は、当初、アーンドラ・プラデーシュ州には来るつもりはなかったんです。
ルート的に回り道になっちゃうんで。
が、南インド料理にハマってしまったというのに、
1州行き残してしまうのは、心残りもいいところ。
他の州の料理はちゃんと全部堪能したというのに、
アーンドラ料理だけをスルーしちゃったら、
後で絶対にそのことを後悔することになる、と思い、
ハンピからムンバイに行くはずだったルートを急遽変更して
アーンドラ・プラデーシュ州の州都であるハイデラバードに来ることにしたのですよ。
さてさて、もちろん、ここも食べ物目当て。
到着早々、近所の食堂へ入り、早速ミールスを食べてみた。

・・・か、辛い・・・

左上の小皿に入ったピクルス類が超絶辛い
アーンドラ料理は、インド一辛いので有名。
なぜかというと、この地方は唐辛子の生産地とのことなのですよ。
なので、料理には無駄に唐辛子が入っており、激辛。
いやぁ、なるほど、これは強烈、アーンドラ料理。
さて、ハイデラバードには
アーンドラ料理のカテゴリには入らない、
ハイデラバードならではの料理もあると聞いてまして。
その一つが、ハリーム。
小麦、大麦、豆類、肉類をドロドロになるまで弱火で長時間煮込むスパイシー料理で、
ムスリムのコミューンでラマダン時に食べられるらしい。
ハイダラバードにわざわざ来たのは、
このハリームを食べるためにやってきた、
といっても過言ではなかったのですが・・・
ハリームがあると聞いて訪れたレストラン。
確かにメニューにはハリームが載っていたのに、
ラマダンの時にしか出さないので、今は食べれないとのこと(涙)。

見た目と料理法を調べたところ、
いかにもカレーなので、
どんな味なのか、一口だけでも食べてみたかったのに・・・
う~ん、残念。
しょうがないので、
ハイデラバード・ビリヤーニを食べて
落ち込んだ心を癒すことに。

このハイデラバード・ビリヤーニも
ハイデラバードならではの料理。
ムガール帝国のニザーム王国の王都だった時、
ハイデラバード現地の料理とムスリムの料理が合体して
出来上がった料理らしい。
そう、ここアーンドラ・プラデーシュ州が他の南インド3州と大きく違うのは、
イスラムの影響が食文化にも表れているというところなのだ。
なので、豚以外の肉料理が一気に増えたし、
それらの料理がよく食べられている。

~バードっていうのは、町っていう意味でイスラム教徒が作った町に多いらしい。確かにムスリムの人との遭遇率がめっちゃ上がった。
南インド・・・とひとくくりにしてしまうには
もったいないくらい、それぞれ多様で豊かな食文化がある南インドの各4州。
それが分かっただけでも、今回の南インド周遊は大収穫。
4州、全部を訪れて大正解だったよ、うんうん。

食事はもちろん、デザートも猛烈に美味い、ハイデラバード。

グラブ・ジャムン。油で揚げたドーナツを大甘のシロップに漬けたもの。

インド風のパフェ、ファルーダ(Faluda)。4層の色どりが美しい。

見たことがない真黒な謎のフルーツ(?)にも遭遇。(右はイチジク)

一つ試しに食べさせてもらったのだが・・・甘くない栗みたいで、不思議な味だった